第2回:ティーアドバイザー指田千歳さんインタビュー

人と人をつなぐお茶の魅力 CHA-EN Tea times make a strong bond

 良質のお茶を「飲み倒す」

 

(English follows Japanese)

こうして、愛情をたっぷり注がれて私たちのもとに届くお茶。どのようにすれば、お茶を美味しく上手に生活に取り入れられるか、アドバイスをいただきました。

「できれば、専門店で買うことをおすすめします。お茶を熟知したお店の方に予算と自分の好みや飲むシーンを伝えれば、予算内で納得のいくお茶を手に入れることができます。また、できれば少量でも良質のものをお求めになるのがいいでしょう。お茶の風味は、どうしても価格に反映されますから」

良質のお茶を少しずついただく時間。香り、色、温かさ、心に語りかけてくるお茶の味わいは、私たちの五感を刺激しながら、忙しい日々にやすらぎや華を添えてくれます。せっかく良質のお茶を手にしたら、やはり知りたいのは美味しいお茶のいただき方。指田さんにアドバイスをいただきました。

 

「1煎目は、お急須に茶葉を入れたら、茶葉が浸るほどの少量のお水を入れます。

そして5分ほど待ってから、お猪口のような小さなかプに1滴、2滴と垂らして、その風味を確かめてください。お茶の旨味が凝縮された、甘い満足感のある風味が楽しめます。次に、同じ急須の茶葉に少し温かい湯を注いで味わうと、今度は渋みが楽しめます。3煎目は、さらに熱い70℃ほどの湯を入れると、さらに苦みが出た力強いお茶の味を感じます。最後に、高温の湯を注ぐと、少し薄くなりながらも、ほんのりと漂う余韻を楽めます。このように『甘・渋・苦・淡』の味覚を味わうことのできるお茶は、もはや芸術の域。

とことん飲み倒すにふさわしいお茶に会えた時は、本当に幸せです。最後に、炊きたてのご飯を用意し、刻んだ茶殻を混ぜた茶飯を味わえたら完璧ですね」

お茶の楽しみ方、そして魅力について、熱く話してくださいました。

 

 

日本茶は近年、海外でも人気を博しています。スターバックスの抹茶ラテがブームの火つけ役となり、アイスやお菓子などにも“Matcha”として楽しまれているようです。これらのお茶は、私たちがいただく日本茶とは異なるものですが、日本食や文化にも関心をもってくれるのは嬉しいこと。最後に、海外の方に日本茶を楽しんでいただくヒントをうかがいました。

「せっかくですから、昔から日本人の生活に寄り添ってきた、シンプルなお茶の味わいを知っていただきたいですね。その美味しさをわかっていただければ」

私たちの生活に定着したお茶。「ちょっとお茶でも」の時間を、身近な人と、また遠くから来た人へのおもてなしとして楽しんでみませんか。

 

 

「お茶を飲む」ということ ~ 指田千歳さんからのアドバイス

「お茶しましょう」と誘われた時、その言葉にはお茶を飲む動作や、のどの渇きを癒すだけではない、もっと親しみのこもった温かい気持ちを感じます。お茶を飲みながら、ご一緒に楽しい時間を過ごしませんか、おしゃべりしませんか、という意味が込められているのですね。また、急須を使って丁寧にお茶を淹れることも、自然と幸せな気持ちにさせてくれる時間です。

 

美味しいお茶の淹れ方

お急須を温めて、お茶の葉を入れます。

蓋をしてひと呼吸置いてから、香りを確かめます。

②の急須にお湯を入れて1分ほど蒸らし、温めたお茶碗に注ぎます。

※目安 急須 300㏄ 使う茶葉5g

日本茶は、お湯を足して2煎、3煎飲んでいただけます。

 

■How to make delicious tea■

①Warm up the teapot and put the tea leaves.

②Close the tea pot and breath one moment then enjoy the smell.

③Pour hot water into ② “teapot”, steam for about 1 minute, and pour into warmed bowl.

※ Estimated teapot 300co tea leaves 5g

You can enjoy Japanese twice or three times with pouring hot water to the tea pot.

 

この時、使うお湯の温度には、少し工夫が必要です、

②で香りを確かめたときに、なよやかで甘い香りを感じたら、少しぬるめのお湯を使って、ゆっくりと蒸らし、甘みを感じるお茶を淹れてみましょう。お茶の風味をゆっくりと楽しみたいときも、ぬるめのお湯を使います。

反対に、爽快な渋みを感じたら、熱めのお湯を使ってさっと蒸らし、香りを楽しむお茶を淹れると良いでしょう。食事をいただいた後に“あがり”といわれる締めのお茶をいただく時は、すっきりと渋めの熱いお茶が合うので、熱いお湯を使います。長く蒸らさず、さっと注いでしまうのがコツです。

 

少し前までは、日本ではリビングのことを“お茶の間”という呼び方をしていました。お茶を飲むために、家族が集まってくる“みんなの部屋”のことです。お茶の間で盛り上がった話が、家族のきずなの原点なのかもしれません。そんな普通の生活の中に、いつもお茶の存在があったのですね。

 

心を込めて一杯のお茶を淹れることは、ペットボトルや、ティーバッグ使って簡単飲むお茶とは違い、心のこもった“おもてなし”となります。お客様にたいしてだけでなく、家族や大切な人に対するおもてなしを、おいしいお茶で表現してみませんか。お茶を中心に、花や葉を飾って季節感を楽しんだり、音楽や芸術、食事やお菓子、手芸などの手仕事を楽しんだりと、お茶と相性の良い趣向を合わせることも素敵です。忙しい日々の中で、ふと、心に余裕を作ってくれるような、一杯のお茶を楽しむ余裕を持ちたいものです。