菜虫化蝶 なむしちょうとなる

 長唄インタビュー Music accompanied by three-stringed Japanese banjo, called “NAGAUTA” music from Japnese Edo period.

伝統文化に触れ、日本に感動する機会を いよいよ2年後に開催がせまった東京五輪。世界から注目を集める中 日本を訪れる海外の方 も年々増えています。観光地に足を運ぶだけでなく、「日本をもっと体験してみたい」という声 も多く聞かれるようになりました。 「日本文化を体験し、この国のよさをもっと知ってもらいたい」――。 「伝統にふれる、東京に感動する」をテーマにし ふだん日本の伝統文化に馴染みがない人たち に向けて、さまざまな日本文化・芸能の体験プログラムやイベントを実施しているアーツ・カウ ンシル東京。大茶会や花踊りのイベント、次世代を担う子どもたちが文楽や狂言などの伝統 芸能にふれる活動など、幅広く展開。今回はその中で、外国の方を対象にした “長唄体験プログ ラム”に参加させていただきました。

 

 

英語でわかる、三味線で「さくら」を弾けた!  観光客で賑わう浅草・雷門前の一角にある「浅草文化観光センター」。ひとたび足を踏み入れ ると、様々な日本文化を紹介した体験プログラムの予定が掲示されています。一室に入ると、す でにいろいろな国の方々の姿が。講師が優しく挨拶され、和やかなムードで始まりました。 日本語説明は同時通訳されるため、海外の方がストレスなく参加できます。

 

「長唄は歌舞伎音楽として生まれ、三味線音楽として発展しました。もともとは、主に上方で 目の見えない方が琵琶を演奏していたことから始まったため、バチを使うようになりました。三 味線は、打楽器と弦楽器が一つになった、世界でも類を見ないユニークな楽器です」

 

説明の後には、ステージにて演奏が始まりました。着物を身に付け、伝統的な楽器を手にする 演者が一列に並ぶ姿は美しく、外国の方も興味津々な様子です。三味線を中心に、大小の鼓(つ つみ)、締太鼓、篠笛と能管、さらに唄が加わります。唄と三味線の堺の三味線演者が指揮を兼 ねており、熟練者が務めるようです。つつみと太鼓はテンポよく響き、竹でできたののうかんは 情感をもたらし、しの笛は優しい音で余韻を残します。三味線が全体をリードしながら、唄がさ らに盛り上げていく演奏には、思わず歌舞伎のストーリーが浮かび感情移入していくかのよう。 普段なかなか聞くことのない伝統楽器の音色に引き込まれていき、あっという間に終わりました 。  この後は、いよいよ参加者が三味線を演奏する時間です。ひとたびバチを手にしてみると、そ の重さに驚きます。楽譜が読めなくても、すぐに演奏できるように工夫された表と丁寧な英語の 解説で、弾き方を学びます。

 

 

今回は、海外の方にも日本をイメージしやすい「さくら」の楽曲に 挑戦。右手はバチで打ちながら、左手は抑える弦の位置を変えていくという動きは慣れるまで大 変ですが、横で講師の方々が優しく指導して下さるため、思ったよりも早くメロディーを奏でること ができ感動しました!最後には、参加者全員で曲を演奏し、笑顔のうちにプログラムは終了し ました。海外の方の真剣な様子と、楽しそうに弾く姿がとても印象的でした。また、日本人の私 も、初めて伝統楽器に触れることができ、その美しさと文化に根差した歴史を知り、自国の文化 に誇りを感じました。

 

 

 

 

■長唄とは■

三味線音楽の一つで、江戸中期に歌舞伎音楽として発展しました。17世紀前半に上方で生まれ、江戸に伝わった後、歌舞伎と共に栄えました。現在では長唄と言えば、江戸長唄をさします。上方では、盲人が歌い手で伝えられていますが、江戸長唄は 派手でリズミカルな楽曲が特徴。さらに、幕末にはお座敷音楽としても楽しまれ、明治には歌舞伎を離れた新しい趣向の楽曲が作られ今日に至ります。

長唄は、唄の部分と三味線だけのパートにわかれています。1曲の長さは短いもので1~2分、長いもので50分以上のものも。演奏には 歌と細棹(ほそざお)三味線と呼ばれる高音の種類を使うほか、賑やかなものになるとお囃子も入ります。通常は舞台に向かって左が唄、右が三味線で、一列に並びます。唄も三味線も、真ん中から順にタテ、ワキ、三枚目、一番端の人はトメと呼びます。タテから一番遠いトメは、タテの奏でる音に集中して演奏する必要があり、熟練者が務めることが多くなります。

 

アーツカウンシル東京が主催・共済するイベント情報 Cultural Events presented by Arts Council Tokyo

浅草文化観光センター にて長唄三味線を体験できます Free Shamisen lesson in Asakusa Culture Tourist Information Center 

インタビューサマリー 桂浜名月 Summary of Interview KATSURAHAMA MEGETSU