霜止出苗 しもやんでなえいづる

霜止出苗 しもやんでなえいづる Frosts Are Gone, And Rice Seedlings Come Up

霜が降りなくなり、稲が生長するころ。ようやく暖かさも気候も安定し 稲の生育も始まりました。  新しい生活を始めた人々も 環境に少し慣れてきたころではないでしょうか。新緑の季節を運ぶ暖かな風を受けて、ふっと肩の力も抜けていきますね。

苗と聞いて日本の田植え風景が目に浮かびました。 紺がすりや菅笠を身にまとった女性たちが、朗らかに苗を植えていく開放的な様子。 田植えでは 女性の霊的なちからが豊作のために必要だと考えられ、神聖で大切な役割を担っていたようです。この時期は、女性が優遇され解放される習俗は多く 報酬も男性と同額という地方もありました。

やがて 女性たちが田植えのさいに行う踊りや歌は 民俗芸能として発展。中国山地付近に残る囃子田(はやしだ)では、太鼓や笛などの楽器が伴奏し 恋歌を掛け合っていました。  この風俗は平安中期の『栄華物語』にも登場し 貴族たちにもてはやされていました。  華やかで、女性たちが輝く季節だったのですね。

コラム 桂浜名月

撮影場所:あしかがフラワーパーク Ashikaga Flower Park 花:藤 wistaria

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